2018.09.06
一口レビュー:Lots of R&B
こんばんは。
本日のレビューはIzumiさんの「Lots of R&B」です。
主に赤裏と青裏を用いたマジックが掲載されています。こういう1つのテーマを扱った作品集っていいですよね。
まず本を開くと赤い遊び紙が目に入ります。もしやと思って後ろから開いたらやっぱりありましたよ、青い遊び紙が。
もうこの時点で満足して本を閉じましたね。
(半分くらい)冗談はこの辺にして各作品を簡単にレビューします。
・Cheater’s Last Trick
ポーカーチップを組み合わせたラストトリック。
ポーカーチップとカードの組み合わせは非常に相性が良く、僕も何か作ってみたいと思っています。パールさんのOOTWとか良いですよね。
補遺に言及されている通り最後の現象に関しては青裏ではなく黒裏の方が合理的なのですが、個人的には青裏の方が好み、というより黒裏でやるとエンディングが予想されやすいかなぁと思いました。「あ、裏の話ですよ」という台詞を入れるといい感じに不合理さを軽減できると思います。
そもそもポーカーチップを入れ替えたらカードも入れ替わるのではなく、ポーカーチップに対応して色が変わることにした方が一貫性がある気がしました。ギャンブラー系の演出と噛み合わないという歯がゆさはありますが。実に悩ましい。
ポーカーチップ側にも現象を起こすと1つのルーティンが完成しそうな気がします。カードが入れ替わったり、入れ替わったと思いきやチップの方が入れ替わっていたり、チップが4枚に増えて全部違う色になってカードの裏もそれに合わせてバラバラになったり。etc…
カード単体とかチップ系単体で上記の現象を起こすものはいくつかあった気がしますが、組み合わせると夢が広がると思いました。面白いプロットをありがとうございます。
・Red-backed Hofzinser
裏色の違うAを使ったホフジンサーエースプロブレム。
これは少し違いますが僕も似たようなプロットを考えていて、色々お話ししてみたいと思いました。
・R&B Visitor
裏色の違うカードを使ったビジター。
アレを使うのですが、そのことによって筆者が提示するいくつかの狙いがスマートに達成されています。アレを最初から仕込んでおく必要がなく、演技後はそのまま他のマジックができるように構成されている点は個人的に評価が高いです。
・Progressive Collector
裏色の違うカードを使ったコレクター。
手順は荒削りな気がしますが、狙いは非常に面白いと思いました。もう少し詰めれそうな予感がします(まだ何も思いついていませんが)。
・R&B Cards with Pocket (Case)
スライトレスなカードの飛行現象。
2枚カードを使って別々のことをすることで難易度を下げるという考え方は非常に応用の効く技なのでそれだけでも読む価値があると思います。
・Star Trek Season2
4枚のQに挟んだカードが消えてデックの中に飛行します。
ビジターやコレクターみたいに事前セットなしでできそうだなと思って少し弄ったらできました。コレクターと同じセットでできるので試してみると良いと思います。ここで使われているカードをスイッチ及びコントロールする技法が応用が効きそうで面白いです。
・Signed Hofzinser
交換現象をわかりやすくするためのホフジンサーエースプロブレムのアイデア。
Red-backed Hofzinserもそうですが、Izumiさんはこの「交換現象をわかりやすくする」というこだわりを一貫しています。あまり考えてこなかったアプローチなので今度お会いしたときに色々話してみたいです(大事なことなので二回言いました)。
・Visitor for Lefty
左利きの利点を生かしたビジター。
僕は右利きですが、このサトルティーに関しては何度かアプローチしたことがあります(ノーエキストラキックバックなどで)。その度に思うのは左利きってずるいなってことです。逆に左利きだと困ることってあるのでしょうか。その辺りの話も是非聞いてみたいですね。
・EZ-CCC
(多分比較的)簡単なCCC。
古典技法から最新の技法まで応用できるので今後も研究が進みそうなプロットです。僕もたまに考えてはいるのですが、不向きみたいなので今後の発展に期待します。天啓が降りてこないかなぁ…
総括すると、なかなかに刺激をもらえた一冊でした。特にラストトリック、コレクターあたりはまだまだ発展の余地がありそうです。来年のマジックマーケットでも面白い作品を期待しています。
本日のレビューはIzumiさんの「Lots of R&B」です。
主に赤裏と青裏を用いたマジックが掲載されています。こういう1つのテーマを扱った作品集っていいですよね。
まず本を開くと赤い遊び紙が目に入ります。もしやと思って後ろから開いたらやっぱりありましたよ、青い遊び紙が。
もうこの時点で満足して本を閉じましたね。
(半分くらい)冗談はこの辺にして各作品を簡単にレビューします。
・Cheater’s Last Trick
ポーカーチップを組み合わせたラストトリック。
ポーカーチップとカードの組み合わせは非常に相性が良く、僕も何か作ってみたいと思っています。パールさんのOOTWとか良いですよね。
補遺に言及されている通り最後の現象に関しては青裏ではなく黒裏の方が合理的なのですが、個人的には青裏の方が好み、というより黒裏でやるとエンディングが予想されやすいかなぁと思いました。「あ、裏の話ですよ」という台詞を入れるといい感じに不合理さを軽減できると思います。
そもそもポーカーチップを入れ替えたらカードも入れ替わるのではなく、ポーカーチップに対応して色が変わることにした方が一貫性がある気がしました。ギャンブラー系の演出と噛み合わないという歯がゆさはありますが。実に悩ましい。
ポーカーチップ側にも現象を起こすと1つのルーティンが完成しそうな気がします。カードが入れ替わったり、入れ替わったと思いきやチップの方が入れ替わっていたり、チップが4枚に増えて全部違う色になってカードの裏もそれに合わせてバラバラになったり。etc…
カード単体とかチップ系単体で上記の現象を起こすものはいくつかあった気がしますが、組み合わせると夢が広がると思いました。面白いプロットをありがとうございます。
・Red-backed Hofzinser
裏色の違うAを使ったホフジンサーエースプロブレム。
これは少し違いますが僕も似たようなプロットを考えていて、色々お話ししてみたいと思いました。
・R&B Visitor
裏色の違うカードを使ったビジター。
アレを使うのですが、そのことによって筆者が提示するいくつかの狙いがスマートに達成されています。アレを最初から仕込んでおく必要がなく、演技後はそのまま他のマジックができるように構成されている点は個人的に評価が高いです。
・Progressive Collector
裏色の違うカードを使ったコレクター。
手順は荒削りな気がしますが、狙いは非常に面白いと思いました。もう少し詰めれそうな予感がします(まだ何も思いついていませんが)。
・R&B Cards with Pocket (Case)
スライトレスなカードの飛行現象。
2枚カードを使って別々のことをすることで難易度を下げるという考え方は非常に応用の効く技なのでそれだけでも読む価値があると思います。
・Star Trek Season2
4枚のQに挟んだカードが消えてデックの中に飛行します。
ビジターやコレクターみたいに事前セットなしでできそうだなと思って少し弄ったらできました。コレクターと同じセットでできるので試してみると良いと思います。ここで使われているカードをスイッチ及びコントロールする技法が応用が効きそうで面白いです。
・Signed Hofzinser
交換現象をわかりやすくするためのホフジンサーエースプロブレムのアイデア。
Red-backed Hofzinserもそうですが、Izumiさんはこの「交換現象をわかりやすくする」というこだわりを一貫しています。あまり考えてこなかったアプローチなので今度お会いしたときに色々話してみたいです(大事なことなので二回言いました)。
・Visitor for Lefty
左利きの利点を生かしたビジター。
僕は右利きですが、このサトルティーに関しては何度かアプローチしたことがあります(ノーエキストラキックバックなどで)。その度に思うのは左利きってずるいなってことです。逆に左利きだと困ることってあるのでしょうか。その辺りの話も是非聞いてみたいですね。
・EZ-CCC
(多分比較的)簡単なCCC。
古典技法から最新の技法まで応用できるので今後も研究が進みそうなプロットです。僕もたまに考えてはいるのですが、不向きみたいなので今後の発展に期待します。天啓が降りてこないかなぁ…
総括すると、なかなかに刺激をもらえた一冊でした。特にラストトリック、コレクターあたりはまだまだ発展の余地がありそうです。来年のマジックマーケットでも面白い作品を期待しています。
スポンサーサイト