2020.05.12
レクチャーノート「Seven Scenes」の販売について
2019.6.22追記
修正版をアップロードしました。
修正事項:
Season of Reasonにて解説されるとある技法に関して補足を行いました。
下記URLからSeason of Reasonの実演が見られます(実際に解説されているものとは一部ハンドリングが異なります)。とある技法は44秒あたりで使用していますので参考にして下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=rUAGJJ7DI6M
2019.5.17追記
修正版をアップロードしました。
修正事項:
Visible Visitorsに登場するムーブに関してクレジットを追加。
行間、文字間隔の修正(ページ数が約50ページに増えていますが、内容に変更はありません)。
誤字脱字の修正。
こんにちは。せぶんです。
約1年前から書き始めていたレクチャーノートがようやく完成に漕ぎ着けました。
下記サイトから購入できます。
https://gumroad.com/l/bkEEB
7作品を収録、全てレギュラーカードのみで演じることができます。
今回、クレジット調査を石田隆信氏、こざわまさゆき氏、齋藤修三郎氏の3名にお願いしました。無名アマチュアクリエイターの作品集の内容をこれほどまで著名な奇術研究家に査読してもらえることは通常あり得ない話なのですが、今回ご縁がありましてクレジット調査から校正、アドバイスまでしていただきました。そのおかげで非常に完成度の高いものに仕上がったと思います。
それでは収録作品について簡単に説明します。
1. One Piece
観客によく混ぜてもらったカードに最後まで触れずに数理トリックやキーカードロケーションを行うアイデアを紹介します。根幹は元からある原理なのですが、このような使い方をしてるのは見たことがないと思います。研究家気質の方におすすめです。
2. Umbra's Rumba
選ばれたカードが箱の中に入れた2枚のジョーカーの間に飛び込みますが、その後にいくつか面白いことが起こります。
2017年のマジックマーケットにて頒布した「せぶごと」に収録したものと手順は同じものです。その代わりNotes部分が充実しています。演出や創作の話を追加してあるので「せぶごと」を読んだ方にもお楽しみいただけると思います。
3. Triple Trial Trick
通称「とりさん」。3人の観客に手伝ってもらい、よくシャッフルしてもらったデックから1枚ずつカードを選んで覚えてもらいます。覚えたカードはバラバラの位置に戻されます。この状態から演者は選ばれたカードを当てます。演者はシャッフルしてもらうところからカードを選んで戻してもらうところまで後ろを向いたままでも演技ができます。
個人的イチオシです。構造美が全てを解決してくれます。上の現象説明は都合の悪いところ(数理的アプローチ)を省略していたり、嘘が書いてあったりするのではと疑う人もいると思いますがそんなことはありません。演者の負担もかなり少なく、言ってしまうと選ばれたカードはもちろん、キーカードすら記憶しておく必要はありませんし、計算等も不要です。
4. Season of Reason
ホフジンサープロブレムの解案です。最後に全てのAが選ばれたカードと同じ数字に変化します。
このプロットは過去に何度か発表しているのですが、今回はまた違ったアプローチをしています。この手順はスルメ手順です。この手順ができた当初はまぁこのアプローチの中では最適解だろう、くらいの気分だったのですが、練習しているうちにクセになって今ではこの手順ばかり演じています。
5. Visible Visitors
目に見えて増えるビジターです。ビジター後に4枚のQの間に選ばれたカードを挟むと消えて、代わりに違うマークで同じ数字の3枚が挟まれて登場します。
このマジックはできた経緯が面白いので、是非Notesを読んでいただければと思います。
6. Do It Yourself
選ばれたカードをデックに戻した後、それとは別に3枚のカードを観客に選んでもらいます。そのカードが選ばれたカードの色、マーク、数字を表しており、見事に選ばれたカードが当たります。その後、3枚のカードの数字の合計枚数デックの上から配ると選ばれたカードが出てきます。
この手順だけは事前セットが必須となりますが、それだけの価値のある面白い現象だと思います。
7. Wine and Sewage
「樽いっぱいの汚水にスプーンいっぱいのワインを注ぐと、樽いっぱいの汚水になるが、樽いっぱいのワインにスプーンいっぱいの汚水を注ぐと、樽いっぱいの汚水になる」と言うマーフィーの法則の1つをマジックに仕立ててみました。
演出と手法が噛み合った作品です。
販売価格は3000円です。PDFファイルなので買ったら即読めます。売り上げの一部(あるいは大半、もしくは全て)は資料代にあてられて、クロースアップマジック同好会に寄贈される予定です。若い世代を育てることに繋がりますので是非マジック業界の未来への投資だと思ってご購入いただけると助かります。よろしくお願いします。
質問等ありましたら以下までご連絡ください。
Twitter: @seven_magica
Email: seven.tanabata☆gmail.com(☆を@に変えてください)
修正版をアップロードしました。
修正事項:
Season of Reasonにて解説されるとある技法に関して補足を行いました。
下記URLからSeason of Reasonの実演が見られます(実際に解説されているものとは一部ハンドリングが異なります)。とある技法は44秒あたりで使用していますので参考にして下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=rUAGJJ7DI6M
2019.5.17追記
修正版をアップロードしました。
修正事項:
Visible Visitorsに登場するムーブに関してクレジットを追加。
行間、文字間隔の修正(ページ数が約50ページに増えていますが、内容に変更はありません)。
誤字脱字の修正。
こんにちは。せぶんです。
約1年前から書き始めていたレクチャーノートがようやく完成に漕ぎ着けました。
下記サイトから購入できます。
https://gumroad.com/l/bkEEB
7作品を収録、全てレギュラーカードのみで演じることができます。
今回、クレジット調査を石田隆信氏、こざわまさゆき氏、齋藤修三郎氏の3名にお願いしました。無名アマチュアクリエイターの作品集の内容をこれほどまで著名な奇術研究家に査読してもらえることは通常あり得ない話なのですが、今回ご縁がありましてクレジット調査から校正、アドバイスまでしていただきました。そのおかげで非常に完成度の高いものに仕上がったと思います。
それでは収録作品について簡単に説明します。
1. One Piece
観客によく混ぜてもらったカードに最後まで触れずに数理トリックやキーカードロケーションを行うアイデアを紹介します。根幹は元からある原理なのですが、このような使い方をしてるのは見たことがないと思います。研究家気質の方におすすめです。
2. Umbra's Rumba
選ばれたカードが箱の中に入れた2枚のジョーカーの間に飛び込みますが、その後にいくつか面白いことが起こります。
2017年のマジックマーケットにて頒布した「せぶごと」に収録したものと手順は同じものです。その代わりNotes部分が充実しています。演出や創作の話を追加してあるので「せぶごと」を読んだ方にもお楽しみいただけると思います。
3. Triple Trial Trick
通称「とりさん」。3人の観客に手伝ってもらい、よくシャッフルしてもらったデックから1枚ずつカードを選んで覚えてもらいます。覚えたカードはバラバラの位置に戻されます。この状態から演者は選ばれたカードを当てます。演者はシャッフルしてもらうところからカードを選んで戻してもらうところまで後ろを向いたままでも演技ができます。
個人的イチオシです。構造美が全てを解決してくれます。上の現象説明は都合の悪いところ(数理的アプローチ)を省略していたり、嘘が書いてあったりするのではと疑う人もいると思いますがそんなことはありません。演者の負担もかなり少なく、言ってしまうと選ばれたカードはもちろん、キーカードすら記憶しておく必要はありませんし、計算等も不要です。
4. Season of Reason
ホフジンサープロブレムの解案です。最後に全てのAが選ばれたカードと同じ数字に変化します。
このプロットは過去に何度か発表しているのですが、今回はまた違ったアプローチをしています。この手順はスルメ手順です。この手順ができた当初はまぁこのアプローチの中では最適解だろう、くらいの気分だったのですが、練習しているうちにクセになって今ではこの手順ばかり演じています。
5. Visible Visitors
目に見えて増えるビジターです。ビジター後に4枚のQの間に選ばれたカードを挟むと消えて、代わりに違うマークで同じ数字の3枚が挟まれて登場します。
このマジックはできた経緯が面白いので、是非Notesを読んでいただければと思います。
6. Do It Yourself
選ばれたカードをデックに戻した後、それとは別に3枚のカードを観客に選んでもらいます。そのカードが選ばれたカードの色、マーク、数字を表しており、見事に選ばれたカードが当たります。その後、3枚のカードの数字の合計枚数デックの上から配ると選ばれたカードが出てきます。
この手順だけは事前セットが必須となりますが、それだけの価値のある面白い現象だと思います。
7. Wine and Sewage
「樽いっぱいの汚水にスプーンいっぱいのワインを注ぐと、樽いっぱいの汚水になるが、樽いっぱいのワインにスプーンいっぱいの汚水を注ぐと、樽いっぱいの汚水になる」と言うマーフィーの法則の1つをマジックに仕立ててみました。
演出と手法が噛み合った作品です。
販売価格は3000円です。PDFファイルなので買ったら即読めます。売り上げの一部(あるいは大半、もしくは全て)は資料代にあてられて、クロースアップマジック同好会に寄贈される予定です。若い世代を育てることに繋がりますので是非マジック業界の未来への投資だと思ってご購入いただけると助かります。よろしくお願いします。
質問等ありましたら以下までご連絡ください。
Twitter: @seven_magica
Email: seven.tanabata☆gmail.com(☆を@に変えてください)
スポンサーサイト
2020.05.04
推理メモ:雨の牢獄
こんにちは、せぶんです。
せっかくブログを私物化したので、マジック以外のことも書いてみたい。ということで今回は推理小説「雨の牢獄」の個人的推理をまとめました。とはいえこの作品の著者であるヤマギシルイさんはプロマジシャンでもあるので、マジックと無関係ではないのですが。
ここを読む前に「雨の牢獄」前後編を読むことを強くおすすめします。前編はこちら。
https://note.com/be_lie_ve/n/n55bbb937ad0b
ではここから僕の推理をまとめます。作者が用意した設問は以下の4つです。
――『足跡の密室』はどのようにして作成されたか?
――刺殺された死体の頭部はなぜ殴打されたか?
――月島夫妻はなぜ同一方法で殺害されたか?
――そして……殺人犯は誰か?
では1つずつ見ていきましょう。
『足跡の密室』について
足跡が一筋だけしか残されていないということは、犯人と被害者は雨が降る前に離れにいて、その後犯人1人だけが離れから立ち去ったと考えるのが合理的でしょう。つまり犯人は犯行後に雨で地面がぬかるんでいることに気づいたわけです。このままでは犯人に繋がる証拠を残してしまう。そこで犯人はその場にあった靴を使い、後ろ向きに歩くことで足跡を作成しました。足跡が月島邸から離れではなく、離れから月島邸の方向で付けられた証拠が「軒先に置かれた足拭きマットがべっとりと泥で濡れ」の文です。月島邸から離れへ向かった場合は足拭きマットが泥で濡れることはありません。しかし、前編後半で後ろ歩きで足跡を付けた場合は鑑識でわかることが明かされます。そして、鑑識の結果足跡は後ろ歩きではないという判定でした。僕の前半の文章は間違っていたのでしょうか。いいえ、間違ってはいません。つまり密室は主人公たちが眠らされてから作られたのです。犯人はホースで水を撒き、地面を均してから改めて足跡を付け直したのです。その際に地面の足跡や、サンダル等が散乱している場所の状況が変化してしまうため、カメラのデータカードは壊されたわけです。また、冒頭の文章ですが、僕はこれは夫人殺害現場であると確信しています。つまりこれも夫人を殺した後に犯人が密室を作り上げたという証拠になる文章なわけです。
刺殺された死体の頭部はなぜ殴打されたか
これが一番の難問でした。1つ思いついたのは、第一発見時の血塗れの頭部は人形のもので、本当の死体は刺殺された状態で別のところにあったという説です。そして、主人公たちが眠らされた後で堂々とすり替えられたわけです。その際に頭が血塗れでないと問題が生じてしまいます。そのため死体の頭部は殴打されたわけです。今回の演劇のテーマはイリュージョンですから、太郎氏本人にそっくりな人形が用意されていてもおかしくはありません。さて、本題はここからです。なぜ最初は人形で、その後本物と入れ替える必要があったのか。これがいくら考えてもわかりませんでした。これについての僕の回答は結構突拍子もないと思っているので最後に発表します。とりあえずなぜ殴打されたのかについての回答は、「人形と死体の状況を一致させるため」です。
月島夫妻はなぜ同一方法で殺害されたか?
この設問は悪手なのではと僕は思ったのですが、このような設問が用意されているということは、月島夫妻がこの方法で殺害された理由は別々ということになります。同じであれば2つ目と3つ目の設問はどちらか1つで良いわけですから。普通に考えると夫人の頭が殴られていたのは、太郎殺害状況の不自然さをカモフラージュするためでしょう。
殺人犯は誰か?
雨が降る前に離れにいることができた人物ということで、犯人は消去法で瀬奈一択です。
では最後に僕の描いたストーリーを。面白半分で読んでください。
瀬奈は12時15分前に月島邸近くで太郎と会う約束を取り付けます。そしてその場で腹部を刺して殺害。車のトランクに入れます。この時点では、月島邸を主人公と一緒に訪れてから隙を見て全員を眠らせて事を起こす筋書きだったのでしょう。太郎の姿が見当たらないくらいでは警察を呼ぶには至らないと踏んだわけです。そして、理由はわかりませんが、離れへ向かいました。目的のもの(新作構想メモ)を探すためでしょうか。そこで瀬奈はとんでもないものを見つけます。太郎そっくりの人形がソファーに横たわっていて頭が血で濡れているのです。おそらく太郎が主人公(およびその他の人たち)を驚かすために仕組んだのでしょう。これは誤算です。この人形が見つかったら警察を呼ばれてしまうかもしれません。さらに最悪なことに、離れ捜索中に雨が降ってしまい、外の地面がぬかるんでしまいます。困った瀬奈はとりあえず後ろ向きで足跡を付けて、離れから月島邸に入り、そこから外へ脱出します。そして駅へ向かい、主人公と一緒に再び月島邸に向かいます。案の定、太郎の人形が発見され、警察が呼ばれることに。しかし、ここで幸運なことに警察と救急車がすぐには来られない状況が訪れます。この機を逃さず、瀬奈は全員に睡眠薬を盛り、夫人殺害と死体のすり替え、密室作成を行いました。めでたし、めでたし。
突拍子のないところがいくつかありますが、ここまでしないと刺殺した死体の頭を殴打する状況になりえないのです。ここまでの推理が合っているのならば、当たらずとも遠からずといったストーリーではないでしょうか。他の方がどのような推理をしたのかも気になるので、もし思いついた方がいれば教えてください。
さて、「雨の牢獄」は現在解決編(一)が公開されている段階です。解決編の残りの更新が楽しみですね。楽しいコンテンツを用意してくれたヤマギシルイさんに感謝の意を表して筆を置かせていただきます。
せっかくブログを私物化したので、マジック以外のことも書いてみたい。ということで今回は推理小説「雨の牢獄」の個人的推理をまとめました。とはいえこの作品の著者であるヤマギシルイさんはプロマジシャンでもあるので、マジックと無関係ではないのですが。
ここを読む前に「雨の牢獄」前後編を読むことを強くおすすめします。前編はこちら。
https://note.com/be_lie_ve/n/n55bbb937ad0b
ではここから僕の推理をまとめます。作者が用意した設問は以下の4つです。
――『足跡の密室』はどのようにして作成されたか?
――刺殺された死体の頭部はなぜ殴打されたか?
――月島夫妻はなぜ同一方法で殺害されたか?
――そして……殺人犯は誰か?
では1つずつ見ていきましょう。
『足跡の密室』について
足跡が一筋だけしか残されていないということは、犯人と被害者は雨が降る前に離れにいて、その後犯人1人だけが離れから立ち去ったと考えるのが合理的でしょう。つまり犯人は犯行後に雨で地面がぬかるんでいることに気づいたわけです。このままでは犯人に繋がる証拠を残してしまう。そこで犯人はその場にあった靴を使い、後ろ向きに歩くことで足跡を作成しました。足跡が月島邸から離れではなく、離れから月島邸の方向で付けられた証拠が「軒先に置かれた足拭きマットがべっとりと泥で濡れ」の文です。月島邸から離れへ向かった場合は足拭きマットが泥で濡れることはありません。しかし、前編後半で後ろ歩きで足跡を付けた場合は鑑識でわかることが明かされます。そして、鑑識の結果足跡は後ろ歩きではないという判定でした。僕の前半の文章は間違っていたのでしょうか。いいえ、間違ってはいません。つまり密室は主人公たちが眠らされてから作られたのです。犯人はホースで水を撒き、地面を均してから改めて足跡を付け直したのです。その際に地面の足跡や、サンダル等が散乱している場所の状況が変化してしまうため、カメラのデータカードは壊されたわけです。また、冒頭の文章ですが、僕はこれは夫人殺害現場であると確信しています。つまりこれも夫人を殺した後に犯人が密室を作り上げたという証拠になる文章なわけです。
刺殺された死体の頭部はなぜ殴打されたか
これが一番の難問でした。1つ思いついたのは、第一発見時の血塗れの頭部は人形のもので、本当の死体は刺殺された状態で別のところにあったという説です。そして、主人公たちが眠らされた後で堂々とすり替えられたわけです。その際に頭が血塗れでないと問題が生じてしまいます。そのため死体の頭部は殴打されたわけです。今回の演劇のテーマはイリュージョンですから、太郎氏本人にそっくりな人形が用意されていてもおかしくはありません。さて、本題はここからです。なぜ最初は人形で、その後本物と入れ替える必要があったのか。これがいくら考えてもわかりませんでした。これについての僕の回答は結構突拍子もないと思っているので最後に発表します。とりあえずなぜ殴打されたのかについての回答は、「人形と死体の状況を一致させるため」です。
月島夫妻はなぜ同一方法で殺害されたか?
この設問は悪手なのではと僕は思ったのですが、このような設問が用意されているということは、月島夫妻がこの方法で殺害された理由は別々ということになります。同じであれば2つ目と3つ目の設問はどちらか1つで良いわけですから。普通に考えると夫人の頭が殴られていたのは、太郎殺害状況の不自然さをカモフラージュするためでしょう。
殺人犯は誰か?
雨が降る前に離れにいることができた人物ということで、犯人は消去法で瀬奈一択です。
では最後に僕の描いたストーリーを。面白半分で読んでください。
瀬奈は12時15分前に月島邸近くで太郎と会う約束を取り付けます。そしてその場で腹部を刺して殺害。車のトランクに入れます。この時点では、月島邸を主人公と一緒に訪れてから隙を見て全員を眠らせて事を起こす筋書きだったのでしょう。太郎の姿が見当たらないくらいでは警察を呼ぶには至らないと踏んだわけです。そして、理由はわかりませんが、離れへ向かいました。目的のもの(新作構想メモ)を探すためでしょうか。そこで瀬奈はとんでもないものを見つけます。太郎そっくりの人形がソファーに横たわっていて頭が血で濡れているのです。おそらく太郎が主人公(およびその他の人たち)を驚かすために仕組んだのでしょう。これは誤算です。この人形が見つかったら警察を呼ばれてしまうかもしれません。さらに最悪なことに、離れ捜索中に雨が降ってしまい、外の地面がぬかるんでしまいます。困った瀬奈はとりあえず後ろ向きで足跡を付けて、離れから月島邸に入り、そこから外へ脱出します。そして駅へ向かい、主人公と一緒に再び月島邸に向かいます。案の定、太郎の人形が発見され、警察が呼ばれることに。しかし、ここで幸運なことに警察と救急車がすぐには来られない状況が訪れます。この機を逃さず、瀬奈は全員に睡眠薬を盛り、夫人殺害と死体のすり替え、密室作成を行いました。めでたし、めでたし。
突拍子のないところがいくつかありますが、ここまでしないと刺殺した死体の頭を殴打する状況になりえないのです。ここまでの推理が合っているのならば、当たらずとも遠からずといったストーリーではないでしょうか。他の方がどのような推理をしたのかも気になるので、もし思いついた方がいれば教えてください。
さて、「雨の牢獄」は現在解決編(一)が公開されている段階です。解決編の残りの更新が楽しみですね。楽しいコンテンツを用意してくれたヤマギシルイさんに感謝の意を表して筆を置かせていただきます。
2020.05.01
レビュー:原理主義
こんにちはせぶんです。
気付けば明日からマジックマーケット開催ということで、本日は佐藤水城さんの『原理主義』の先行レビューをします。と言ってもこの作品集は2年前に販売されたコピー本の製本版なので、既に持っている方もいると思います。阿弥陀籤をテーマにした手順2つとカードを使った原理手品1つが収録されています。
阿弥陀#2.2
観客が 選んだコース 辿ったら 大吉が出る 阿弥陀籤かな
こういうことありそうだよなぁと思っていた原理を見事に手順に落とし込んでくれています。自分で考えるのはなかなか大変だと思うので助かりました。演技の負担がほとんどないのもとても良い。
阿弥陀#1.3
スタート地点に観客が指定した順に○×△☆の4つのシンボルを書きます。更に観客が指定した場所に横線を書き加えていきますが、結果を確認するとどのシンボルがどこにゴールするのか完全に予言されていたことが分かります。
これは言われてみればそうだけどあまり意識したことのない原理を使っています。阿弥陀#2.2と見た目はそこまで変わらないのに、使っている原理は全然違うところが素敵。
Card Place Location
カードを 1 枚選んでもらいデックに戻します。別の観客の手によって3枚のカードが選ばれ、そのカードを見ると、選ばれたカードのマーク、数字、デックの上から何枚目にあるかがわかります。
僕のレクチャーノート『Seven Scenes』に掲載されているDo It Yourselfの類似現象です。何を隠そう、この原理を持ってきたのが佐藤水城さんで、その原理をそれぞれが仕上げて別々の作品として発表しています。セット、ハンドリングはもちろん、現象もちょっと違うので、比較してみるのが一番面白い楽しみ方な気がします(とステマしていく姿勢)。
とまぁ色々書きましたが、僕の文章にどれほどの販促能力があるかわからないので、改めて他の人たちのレビュー(みたいなもの)を貼っておきます。参考にして是非ご購入ください。
https://twitter.com/i/events/1246417440105353221
気付けば明日からマジックマーケット開催ということで、本日は佐藤水城さんの『原理主義』の先行レビューをします。と言ってもこの作品集は2年前に販売されたコピー本の製本版なので、既に持っている方もいると思います。阿弥陀籤をテーマにした手順2つとカードを使った原理手品1つが収録されています。
阿弥陀#2.2
観客が 選んだコース 辿ったら 大吉が出る 阿弥陀籤かな
こういうことありそうだよなぁと思っていた原理を見事に手順に落とし込んでくれています。自分で考えるのはなかなか大変だと思うので助かりました。演技の負担がほとんどないのもとても良い。
阿弥陀#1.3
スタート地点に観客が指定した順に○×△☆の4つのシンボルを書きます。更に観客が指定した場所に横線を書き加えていきますが、結果を確認するとどのシンボルがどこにゴールするのか完全に予言されていたことが分かります。
これは言われてみればそうだけどあまり意識したことのない原理を使っています。阿弥陀#2.2と見た目はそこまで変わらないのに、使っている原理は全然違うところが素敵。
Card Place Location
カードを 1 枚選んでもらいデックに戻します。別の観客の手によって3枚のカードが選ばれ、そのカードを見ると、選ばれたカードのマーク、数字、デックの上から何枚目にあるかがわかります。
僕のレクチャーノート『Seven Scenes』に掲載されているDo It Yourselfの類似現象です。何を隠そう、この原理を持ってきたのが佐藤水城さんで、その原理をそれぞれが仕上げて別々の作品として発表しています。セット、ハンドリングはもちろん、現象もちょっと違うので、比較してみるのが一番面白い楽しみ方な気がします(とステマしていく姿勢)。
とまぁ色々書きましたが、僕の文章にどれほどの販促能力があるかわからないので、改めて他の人たちのレビュー(みたいなもの)を貼っておきます。参考にして是非ご購入ください。
https://twitter.com/i/events/1246417440105353221