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マジケ2021春 参加のお知らせ③

こんにちは。せぶんです。

「マジックマーケット2021春」の「東北大学クロマドウ会」ブースの商品紹介その3です。



『黒魔道会活動記録』

黒魔道会活動記録

事の発端は去年のマジックマーケット2020。当ブースで頒布予定だった『Ethanol -Selection-』の中に読者に挑戦するネタが載っていました。そのネタは本作品とは趣旨が異なるのですが、興味のある方は是非今回満を持して販売される『Ethanol -Selection-』をご購入ください。とにかくそれを見た瞬間から自分も読者に挑戦するネタを作りたいと思い始めました。それから1年で完成に漕ぎ付けられたのは我ながらよくやったと思います。

本作品は謎解き型小説です。読者には小説中に出てくるトリックについて解明してもらいます。このトリックは僕が個人的に課した以下の3つの課題をクリアしています。

1. トランプ1つあれば誰でも謎の解明に取り組めること
マジックマーケットはマジシャンが集う場所ですが、他ジャンルから人を呼び込める場所でもあると個人的には思っています。推理小説が好き、パズルが好き、ただ単に頭を使うのが好きといった方もターゲットにしたいと考えています。マジシャンでなくても対等な条件で考えられるように、使うのはトランプ1つだけです。

2. 特殊な技法を用いないこと
特殊な技法は使いません。使うのはマジックにおいて基本とされるカットとシャッフルのみです。知らない方も実演動画で確認することができます。これについてはもちろん1と重複する部分もあります。しかし最大の理由は「ここでエ◯ム◯レ◯カ◯ントを使っていたんだ」とか嫌だなと思ったためです。嫌じゃないですか?

3. 意味深なヒントが出せること
これが一番大事にしたポイントです。1と2を満たすトリックは星の数ほどありますが、意味深なヒントが出せるトリックとなるとなかなかないのではないでしょうか。このポイントについては結構頑張れたと思っているので、ご期待ください。


本作品は【問題編】と【解答編】に分かれています。【問題編】はマジックマーケット2021春にて5月1日に販売開始します。多くの方の手に取っていただきたいという考えで値段は0円です。無料です。【解答編】は翌日2日に販売します。値段は500円です。

今回、戸崎さんに無理を頼んで時間差販売をお願いしています。謎解きを楽しんでもらいたいと思ったためです。そこで、ちょっとしたキャンペーンを行います。見事に本作品の謎を解明してくれた方、先着7名様に【解答編】を無料で贈呈します。マジシャンの方とマジシャンでない方で回答方法が異なりますので下記をよくお読みください。

【マジシャンの方】
作中に出てくる3つのヒントが意味するものを全てご回答ください。

【マジシャンではない方】
作中に出てくる3つのヒントが意味するものを最低2つご回答ください。

ちなみに回答者がマジシャンであるかどうかについてはこちらから積極的には調べません。自己申告でお願いします。

キャンペーン期間:5月1日 12 : 00 〜 5月2日 11 : 30
回答は以下のメールまたはTwitterのDMにお願いします(メールアドレスは☆を@に変更してください)。
メール:seven.tanabata☆gmail.com
Twitter:@seven_magica


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雑感:『巨人の肩に触れる 盲学校マジック作品集』

ムナカタ・ヒロシです。最近たいへん面白い本を頂きましたので、それについて書きます。

『巨人の肩に触れる 盲学校マジック作品集』
奥付を見ますとA Bubble Circus 発行、万博 著となっています。数日後に迫ったこのたびの2021年マジックマーケット春にて頒布予定のレクチャーノートです。

どういう顛末でこちらの本を頂いたかと言いますと、著者の万博さんがノートに用いる紙などの仕様を検討する際『52Hz』を参考にしてくださったそうです。そういうわけで私としては献本していただけるようなことをした覚えはなかったのですが、断る理由もありませんしありがたい機会なので是非にと頂くことにしました(それに、マジケで争奪戦になりそうな予感もしますし……)。

さて、初めに言い訳というかひとこと断っておくと、こちらの本、レビューというレビューが書きづらい本になっています。レビューないし批評というのは本来、背景に様々な比較対象があってこそ書きうるものだからです。分かりやすく言うとこの本は、マジックを解説したレクチャーノートに分類されるのですが、そこで設定されているテーマに先例がありません。そのテーマとは「(広義の)目の見えない人に対してマジックを演じる」ということで、著者はこれを「盲学校マジック」と呼んでいます。このような本は、少なくとも日本語で書かれたものや訳されたものの中には存在しないでしょう。他言語の書籍を探しても、まるまる一冊が同テーマに充てられている本となると発見できないかもしれません(私の狭い知見では、その判断はしかねるのですが)。ですからレビューが書きづらいわけです。私にしたって、目の見えない観客に手品を演じるということについて深く考察した経験は正直ありません(もし演じるとするならエキボックを用いた予言あたりか……ということをぼんやり考えたことはありますが)。

つまるところこの本は非常に先駆的な内容であり、コンセプトそれ自体が意義深いものであるのですが、反面それは長い間この分野に光が当てられてこなかったということをも意味しています。手品の歴史が始まって以来ずっと存在していたはずの「目が見えない観客」という対象がこれまで顧みられてこなかったことの証左でもあるでしょう。いずれにせよこの本が書かれ、盲学校マジックに対するおよそ10年の長きにわたる注力と研究の成果を知ることができるということは、ひとまず喜ばしいことです。別の著者による小冊子ですが『カラーユニバーサルマジック』にしろ、こうした方向からマジックを捉えなおした読み物がマジックマーケットという場で個人の書き手によって発表されているということにも何となく感慨を覚えます。

さて、レビューを放棄して投げ出しっぱなしにしてしまうのも何なので、具体的な内容について私に可能な範囲で触れたいと思います。このレクチャーノートは3つの章から構成されていますが、そのメインとされる第2章に具体的な作品たちが収められています。

解説されている最初の2作「爆ぜる結び目」と「スプーン曲げ」で気付くのは、「普段何気なく演じているマジックの中にも、視覚だけでなく体感的な要素は含まれている」ということです。視覚情報を封じられてしまうと、自分が普段演じているようなレパートリーはほぼほぼ全滅だな……と考えていたのですが、スプーンベンディングで曲がる瞬間の感覚を体験させる手法など、確かにこれぞ不思議さを触覚的に感じさせる手法です。
また「チャイナリング」も、先入観からこれは演じられないマジックのひとつだろうと思い込んでいたのですが、きちんと情報を提示しリンキングの感触を味わってもらうことで、演目としてちゃんと成立するとのことです。
「動物占い」はいわゆるラジオ越しに演じられるタイプのマジックを応用したもので、サロンマジックのアイスブレーク的な位置づけで用いられている作品だそうです。オチが一発で伝わるのが良いですね。視覚障害の有無に関わらず、なまじ視覚的なオチより伝わりやすいかもしれません。
「楽器の予言」は楽器という素材によってサロン的なやや広めの会場でも演じることができるように組まれたトリックです。これ1つでショーピースとして成立するように演出まで含めて工夫されています。特にエキボックの流れが丁寧に考えられていると思いました。
「点字トランプを使った即興カード当て」「トランプの予言」は点字トランプというある意味では特殊な道具を使ったマジックの試みです。そもそも点字トランプ自体がマジックに向いていないのではないかと著者本人がいくつかの理由を挙げながら本文中で指摘していますが、それでもカードマジックのリクエストであるとかカードマジックに興味を持ったお客さんに遭遇するケースはあるようで、どのような演目の可能性がありえるのかここで検討されています。続く「海外旅行アドバイザー」がトランプという素材にこだわらず構成されたカードトリックで、マジックとしての完成度はこちらの方が高いようにも思えました。フォース手法もよくできています。
「コインの飛行」即興風に演出されたコインの飛行です。本文中で指摘されている通り、コインの増減や移動を体感させることができたら他では得難いインパクトがあるのでしょう。これを読んで、いろいろ手法を考え始める読者もいるのではないでしょうか。
「ホイ式ブックテストのアレンジ」点字図書を用いるブックテストですが、単純に手法を置き換えれば済むというものでもないようで、点字図書を用いる際の注意点や工夫などが解説してあります。

前後の章についても軽く記述しておきます。1章は視覚障害者に手品をするとしたら何に注意すべきか、視覚障害周辺にまつわるターム、なぜ著者が盲学校でマジックショーをするに至ったかの経緯についてなどが書いてあります。興味深い内容です。3章では盲学校マジックに利用可能な市販の製品などが紹介されています。
また付録として、過去のマジケで販売されたグッズ、『ハプティクス』が付属します。この本を読んだマジシャンはみんな「もし目の見えない人相手にマジックを演じる機会があったら、自分はどうするか」ということについて考え始めると思いますが、とりあえずこれを鞄に忍ばせておけば対応ができるという代物になっています。至れり尽くせりですね(とは言えこのグッズは、盲学校マジックのノウハウが発達したら不要になるものかもしれないと著者による断りがありますが)。

さてこれからの人生、目の見えない人相手にマジックを演じるという機会が自分に訪れるかどうかは正直分かりません。ただ仮にそのような機会があったすれば、多分この本のことが頭をよぎるはずです。「視覚情報抜きにマジックを演じることは可能だし、様々な手法がある」ということを知っていることは大きなアドバンテージです。そこでうまいこと目の見えない人とも不思議を共有できたら楽しいでしょう。逆にそういったケースについて一度も考えたことがなければ、ただちに無理だと結論付けてしまうかもしれません。
考えてみると、最大の難関は心理的ハードルにあるのかもしれません。この本はそのハードルを解消してくれます。ひとまず、自分の雑多な手品道具たちにハプティクスを紛れ込ませておこうかと思います。

マジケ2021春 参加のお知らせ②

こんにちは。佐藤水城です。砂糖水という別称もあります。

マジックマーケット2021」にて「東北大学クロマドウ会」ブースよりこちらの商品を配布します。



『カード当てのある生活』 

カード当てのある生活表紙

ここ3年ほどの間に作ったカードマジック3作品を、ここ3年ほどの考えと合わせて掲載しています。

B5 68ページ 1500


以下、内容紹介です。 


LEFT

カード当て。2段目では左を向いたままカード当てを行います。

 

“どうやってカードを特定するか”だけではなく“どうやって「その状態でカードが当たる筈がない」と観客に思わせるか”についても解説しています。

 

Column

「その状態でカードが当たる(現象が起こる)筈がない」と観客に思わせることの重要性について解説する中で、“不思議”というものについての筆者の意見を述べています。最後には“不思議”について書かれている文献の中から特に影響を受けたものをまとめました。

 

Visible Card Location

セレクトカードのリバース現象。2枚のカードが1枚ずつひっくり返りますが、観客はカードがいつひっくり返ったのか分かりません。

 

解決策はシンプルなものを使っていますが、観客からは想像もつかないように工夫を施しました。

 

Liquid Oil and Water (Bonus)

3×3 No extra Face up Visual Oil and Waterです

 

従来のものと異なり変化ではなく分離を表現しています。

 


LEFTVisible Card Locationはマジシャンに見せることを念頭に創作しています。しかしこれはマニアックであるという意味ではありません。観客から見える作業は“カードをスプレッドから選び、デックの中に埋め、デックを混ぜ、カードが当たる(ないしひっくり返る)”という手続きから逸脱することのないような構成にしています。さらに、セルフワーキング臭や数理原理臭のする手法を避け、面倒なセットアップが必要なものとも決別しています。

また、全てのマジックに既存技法のバリエーション(少なくとも使われているのを見たことがないもの)を盛り込みました。そのあたりもお楽しみいただけるかと思います。


 

マジックは不思議であるべきです。私はそう思います。でも不思議って一体なんなんでしょうか。このノートを書いた目的は不思議というものに対する自分の考えをまとめることです。

私がどのようなマジックを不思議だと考えているのか。それを実現する為には何が必要なのか。これを言語化し、コラムでの記述だけではなく本書全体のテーマとして設定しました。

 

本編約32000字。結論というには早計ですが、今私が思うところを書き記しました。お楽しみください。

マジケ2021春 参加のお知らせ①

こんにちは。ムナカタ・ヒロシです。

東北大学クロースアップマジック同好会と似て非なる団体こと我らが「東北大学クロマドウ会」ですが、昨年に引き続きオンライン開催となった「マジックマーケット2021春」に参加いたします。

さっそくですが、「東北大学クロマドウ会」のブースより、こちらの作品集を販売します。
 

『Ethanol -Selection-』 

  エタノールSelection表紙_page-0001 

決してレパートリーにならない手品をあなたに……。

あの謎ネタ集が帰ってきました。
マジックマーケット2016~2018の3年にわたって販売された闇鍋的作品集こと「エタノール」です。
知らない方のためにざっくり説明すると、まともな手品になり損ねた子たちがかき集められたレクチャーノートです。

2018年には最終巻ということで「the Final」の副題がつけられ終止符が打たれたはずでしたが、読者の方が望むと望まざるとに関わらず復活を遂げ帰ってきます。

今回は、過去の3冊『Ethanol Vol.1』『Ethanol Vol.2』『Ethanol the Final』からの傑作選をメインに、新作パートを併せた内容となっています。 過去作パートについてもチェックを入れ、ミスの訂正や加筆などを施しています。また過去の3冊はコピー本でしたが、今回は分不相応に製本されたものをお届けしますので、以前のエタノールをお持ちの方もぜひそんな紙束は焼き捨てて購入を検討していただけるとありがたいです。

色々詰め込もうとしたせいでB5サイズ・全94ページとボリュームたっぷりな本になってしまったんですが、執筆者一同みな計算が苦手だったために1冊の値段を500円に設定してしまいました。ゴシャク円。ワンコインです。タダ同然。採算という概念がどこかに行っているので、ぜひ購入を……。 

それでは内容紹介なんですが、作品集の性質が性質だけに(出オチ的な手品もあるので)、トリックの詳述は省略し、タイトルだけ列挙していきたいと思います。

旧作編

MISSTIC SPLIT
Triangle Assembly
カード・スルー・ザ・紙コップ
Minesweeper
HPMUIRT
Deus Ex Machina
Gambler's Collectors(N.B. Collector改題)
VIP Reset
BINGO PARTY
Ambiguous Card

新作編

The Tragedy of Q
世界で一番早いカードアンダーザボックス
世界で一番賢いトリック
アルティメット・アミダ・アセンブリ
Angel's Escalator
轟盲札
No Wonder Transposition
Any Hz at Any Hole
Hand-Rub Vanish
幻聴

まともじゃない手品たちと言いましたが、まともな手品と呼ぶにはバランスが悪すぎるというだけで、手品として成立しているやつもあります。手品かどうか怪しいやつとか明らかに手品じゃないやつも載っていますが。旧作と新作から1つずつお薦めするとしたら、「BINGO PARTY」と「世界で一番賢いトリック」は絶対に一読の価値があります。

ちなみに……この作品集は、本来であれば去年の2020年マジックマーケットにて頒布される予定でしたが、マジケが直前でオンライン開催の方針に転換したことを受け、共著者一同で話し合った結果、販売を見送ることとなりました。しかし今年もオンラインでの開催となり、世情も先行きが見えない中、オフラインでの販売にこだわっていると本書が陽の目を見る機会を永遠に逸すると判断され、出品の運びとなりました。このブログを読んでいる方ならゆめゆめ誤解されるようなことはないかと思いますが、本レクチャーノートは冗談みたいな冊子なので、間違っても真面目な内容を期待してご購入なさらないようご注意願います。収録内容はすべてフィクションなので、真に受けて実演を試みた結果、観客に罵倒されたり、IQが低下したり、骨折したり、野良犬が集まってきたり、保管しているすべてのデックからカビが生えてきたりしたとしてもそれは我々の責任ではなく、真に受けた読者の皆様の責任となるのでご了承ください。あと書いてあることの意味が分からなくても深く考えてはいけません。

今回の1冊がたぶん本当に最後の最後になります。もう2度とこんな奇怪な手品たちに頭を悩まされることがないと思うとせいせいしますね。クソネタどもの断末魔をぜひ見届けてください。

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