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セリフ選びのきほんのほ

こんにちは、せぶんです。

セリフ選びのきほんのほ、でいいのかわかりませんが、少し実践向けの話をしたいと思います。今回の趣旨はとりあえず書いてみよう、ということです。

きほんのきはこちら

今回はアンビシャスカードのセリフを作ってみましょう。

現象は『お客さんにサインを書いてもらったカードをデックの中に入れて、指を鳴らすと上がってくる。もう一度中に入れてもやっぱり指を鳴らすと上がってくる』です。使う技法はテ○ルト、DLです。


さて、みなさんには学祭に向けて3つの文章を考えてもらいます。

一つ目は、冒頭のあいさつ。これは自己紹介ですね。名前、これから何をするか、その他もろもろ。落語のマクラみたいな感じでできると強いです。

二つ目は、お手伝いをお願いするセリフ。

三つ目はマジック部分。これが本日の趣旨になります。



まずは冒頭のあいさつですが、僕よりうまい人がいると思うので任せたいです。任せていいよね?とりあえずテンプレみたいなのを置いておきます。

「こんにちは。マジシャンの○○と言います。よろしくお願いします。本日はこちらのトランプを使って不思議なものをお見せします」

所属、学年とかを盛り込んでもいいし、前に演者がいればその人の演技と絡めて何か話してもいいです。例えば、「前の方はどんなマジックしてました?」と聞いて、カード当てだったら「では次はカードを当てないマジックをお見せします」とかそんな感じです。結構アドリブ力が試されるのでテンプレの部分だけは作っておいた方が良いと思います。



お次はお手伝いをお願いするセリフです。手伝ってもらうのにも色々なタイプがあって、例えば、カードを引いて覚えてもらうだけの場合には名前を聞く必要はないと僕は思っています。今回はアンビシャスカードということでサインを書いてもらうので、名前を聞いていくスタイルの文章を考えます。

「どなたか一人お手伝いいただきたいのですが……よろしいですか?ありがとうございます。お名前を伺ってもよろしいですか?□□さんですね。それではみなさん、□□さんに大きな拍手をお願いします!」

テンプレはこんな感じでしょうか?「どちらから来ました?」とか、学園祭中なので「YOUはどうしてこの学園祭に?」とか「他に何か面白いとこありました?」とか色々話せることはあると思います。そこはアドリブになるのでとりあえずテンプレ部分だけは確保しておきましょう。



では三つ目のマジック部分に移ります。いきなり書けと言われても困ると思うので最初は全ての動きを説明する感じで書き出していきましょう。

「早速ですが、□□さん、何か好きなカードはありますか?……ふつうはないですよね。では表向きにカードを広げていきますので適当なカードを一枚お選びください。ハートの7でいいですか?それではこちらのサインペンでハートの7に□□さんのお名前を大きく書いていただいていいですか?」

カードを選ばせてサインさせるところはこんな感じでしょうか。べたですが前田知洋さんの「前にハートの7にサインしたことあります?ないということは、これは世界に一枚だけのカードということになりますね」といったセリフを盛り込んでもいいと思います。

次にアンビシャスカード部分のセリフです。

「このハートの7をデックの中に入れて揃えます。中に入ったということはハートの7は一番下や、一番上には当然ありません。でも私が指を鳴らして、一番上のカードをめくるとハートの7が一番上に上がってきます。もう一度やってみましょう。ハートの7をひっくり返して、確かにデックの真ん中に差し込んで揃えます。でも私が指を鳴らして、一番上のカードをめくるとやっぱりハートの7が一番上に上がってきます」

全ての動きを説明するとこんな感じでしょうか。ではここから文章を添削していきます。

まず、セリフには大きく分けて4種類あるという話から始めます。その4つは、『言っていいセリフ』と『言わなくていいセリフ』と『言ってはならないセリフ』と『言わなければならないセリフ』です。『言わなければならないセリフ』以外は基本言わなくてもいいと僕は思っています。でも言わなければならないセリフを抽出するという行為は慣れないと大変なので、『言わなくていいセリフ』と『言ってはならないセリフ』を削っていきましょう。

まず『言ってはならないセリフ』にはいろいろありますが今回は2つだけ。
① 専門用語
② シークレットムーブ
この2つです。今回の場合①はデックなどがそれに当たります。②はシークレットムーブを行っていることを正直に言う人はもちろんいません。つまり嘘をついている部分がそれに当たります。今回の場合は2行目の「一番上のカードをめくると」が該当します。

ではこの2つを修正してみましょう。
「このハートの7をトランプの中に入れて揃えます。中に入ったということはハートの7は一番下や、一番上には当然ありません。でも私が指を鳴らして、カードをめくるとハートの7が一番上に上がってきます。もう一度やってみましょう。ハートの7をひっくり返して、確かにトランプの真ん中に差し込んで揃えます。でも私が指を鳴らして、一番上のカードをめくるとやっぱりハートの7が一番上に上がってきます」

こうなります。次に『言わなくていいセリフ』を削っていきます。『言わなくていいセリフ』は簡単に言うと自明なことです。例えば、「トランプの中」は「中」だけでも勘違いする人はまずいないでしょう。また、自明だと思ってほしいことも含まれます。例えば前述の「一番上のカードをめくると」という部分は全てを省略することで、「一番上のカードをめくっているんだな」と観客に思ってもらうことができます。このような『言わなくていいセリフ』を()でくくっていきます。

「このハートの7を(トランプの)中に入れて(揃え)ます。中に入ったということはハートの7は一番下や、一番上には当然ありません。でも(私が)指を鳴らして、(カードをめくると)ハートの7が一番上に上がってきます。もう一度やってみましょう。ハートの7を(ひっくり返して)、確かに(トランプの)真ん中に差し込んで(揃え)ます。でも(私が)指を鳴らして、(一番上のカードをめくると)やっぱりハートの7が一番上に上がってきます」

こんな感じでしょう。ここで、指を鳴らすのも自明なのでは?と思った方もいると思います。でもこれを削ると何か変だなと気付くはずです。ハートの7が上がってくる理由付けとして指ぱっちんが使われているということですね。この「指を鳴らして」というセリフこそが『言わなければならないセリフ』の一つとなります。

では一旦()の中身を消して整理してみましょう。

「このハートの7を中に入れます。中に入ったということはハートの7は一番下や、一番上には当然ありません。でも指を鳴らすと、ハートの7が一番上に上がってきます。もう一度やってみましょう。ハートの7を確かに真ん中に差し込みます。でも指を鳴らすと、やっぱりハートの7が一番上に上がってきます」

完成です。このセリフで演じてみてしっくりくればセリフ作りは終了となります。

でもしっくりこない場合もあります。ここは間を取りたいだとか、もっと削らないと間が空いてしまうといった理由です。前段で()でくくっていったわけは間を取りたいときに復活させやすいようにという配慮です。逆に間が空いてしまう場合は『言ってもいいセリフ』を削っていきます。

「ハートの7を中に入れます。一番下や、一番上には当然ありません。でも指を鳴らすと、一番上に上がってきます。もう一度やってみましょう。ハートの7を確かに真ん中に差し込みます。でも指を鳴らすと、やっぱり上に上がってきます」

例えばこんな感じです。残っているもののほぼ全てが『言わなければならないセリフ』だと思ってもらっていいです。このような感じで自分の演技の尺と合わせてセリフを作っていきます。


どうだったでしょうか。皆さんのセリフ作りの参考になれば幸いです。
学祭に向けて頑張りましょう。


では僕は明日のマジックマーケット楽しんできます!
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